就農に向けて 14歩目
百姓、という職業。
よく、じいちゃんも「オイは百姓やけん」「百姓やけん、なーんも知らんと」って言ってたけど。
なーんも知らん人が、自然と向き合い、共存し、その恵みを頂きながら生きては来れないと思う。
「じいちゃんトコの畑で採れた野菜ば食わにゃんど」
それ以上のことは言わなかったけど。
自分たちで食べる畑は、無農薬・無肥料で育てていて。
本当は、無農薬・無肥料で体にいい野菜をみんなに食べて欲しかったんだろうけど、生計の事を考えると、決して多くはない、そういったものを使わざるおえなかった苦悩もあったんだろうな。
じいちゃんのお葬式の時に、住職さんが「おじいちゃんは、よく自分のところで採れた野菜を持ってきてくれてました。晩年は、危なっかしい運転で来られていて、ハラハラしてましたが。いつも、孫たちや子供たちのことを話されて帰って行かれてました。いつも人のことを考えている方でしたね。」と。
この本を読むと、じいちゃんが何を考え、自然と向き合っていたのか、少しだけどわかる気がしました。